2016年9月28日 (水)

「BABYMETAL試論」正誤表

 こうしたものをブログに上げねばならないのは本当に恥ずかしい事だと思っている。
 購入された方々には伏してお詫び申し上げます。

 正誤表は以下の通りですが、PDFはこちらから(葉書サイズで印刷してください)。


 尚、10月3日の円堂都司昭さんとのトーク・イヴェントにて、ご来場された方には特製限定正誤表(は、恥ずかしい……)を配布させて戴きます。




  • P.8 L.21-22    SU-METALは12歳、YUIMETALとMOAMETALは10歳
  • P.14 L.10    しかし、今は違うのだ。→ もうそれだけの存在ではないのだ。
  • P.15 L.14    何とかなるレベル → 何とかなるレヴェル
  • P.33 L.26-27    以外では → 以外の 楽曲は → 楽曲群は
  • P.36        頭の小見出しトル
  • P.62 L.12    観衆を圧倒した → 観衆を熱狂させた
  • P.90 *4        DJ TEKINA → DJ'TEKINA
  • P.96 L.29    姫に使える → 姫に仕える
  • P.101 小見出し    【付記】 → 【初出時の付記】
  • P.129 L.4    その前を → その前後を
  • P.190 L.14    抵抗を覚えたる時 → 抵抗を覚える時
  • P.339 L.4    言語を越えて → 言語を越えた


 という事で東京ドームからもう一週間も経ってしまったのだが、何かまだ落ち着いて振り返る気分にもなれないでいる。
 昨年の横アリは一日しか行っていない事もあるのだろうが、ここまで尾を引きはしなかった。

 BABYMETALは、東京ドームをファイナルとする3回目のツアーで、20カ国弱を巡り累算45万人を動員したと公表された。勿論これにはフェスに来た観客数全般も含められている。
 それにしても途方もない数字だ。
 過日、Live Nationの総帥を追ったドキュメンタリ映画「アーサー・フォーゲル~ショービズ界の帝王~」をDVDで観た。80年代後半以降のストーンズ、U2、The Police再結成ツアー、レディガガのツアーを仕切っている“大物”プロモーターなのだが、世代交代する前代に音楽興行の帝王だったビル・グレアム(そう言えば今年BABYMETALはThe Fillmoreでもライヴをやっていたなぁ)がいかにもな人物像だったのに対して、フォーゲルというカナダ人は何ら大物さを感じさせない、一見控えめに見える人物像だった。
 U2のツアーは世界で700万人を集めたというのだが、BABYMETALの45万人という数字を聞くと、「そんなものか」とすら思ってしまうのが恐ろしい。
 まあ数字のマジックではあり、実態は勿論次元が到底異なる。

 

 ここからは余談。
「Windowsの更新に失敗しました。構成を戻しています」という表示のまま、自宅マシンが頻繁に10時間近く固まる症状がここ2ヶ月程続いている。アップデートを拒否したWindows7機なのだが、4年なのでもう見切るしかなかった。
 ちなみに自宅用マシンの使用リソースの内訳約70%はBABYMETAL関係のリソース収拾。
 そこそこマルチメディアに強いテキスト入力機として今回選んだのは、OMEN by HP 15-ax000 というゲーマー用PC(HPに買収されたVoodooPC)。いやもう自分でもどうかしているとは思っている。選んだ理由は勿論色味。怖いなぁ、刷り込みって。

 

Omen15

2016年9月23日 (金)

東京ドーム観戦記

Corset

 私はファンクラブ抽選で二日とも外されてしまったのだけれど、友人が幸い当選してくれたお陰で、二日とも観る事が出来た。
 ドーム規模なのに外れるなど受け容れ難かった(何の為の登録だ)が、ライヴが近づくともう落ち着いてはいられなかった。

 開演直前の前説アナウンスで、二日かけて1枚目と2枚目のアルバムの全曲を、被りなしで全てを披露するという宣言がされると、誰もが二日来られる訳では無いのにとも思った。
 掛け値無しに5万5千人を二日集めるというこのライヴは、セットリスト以外については概ねがBABYMETALのルーティンなライヴであった。勿論ステージセットは弩級なものだったし、3人のパフォーマンスはやはり普通のライヴよりも昂揚していた事に疑いはなかったのだが。

 1日目は内野ではあるものの後方。二日目は外野レフト後方だけど前日よりはアリーナに近く、席としては共に悪かった。尤も8割の観客にとっても良い席ではなかっただろう。アリーナ客はステージ構造体の天頂に立つ3人は目視出来ない。
 円形ステージは多層になっており、並ぶ3人の姿は幾度か一周して、全方向に幾度かは向く(かなり速度があるので、相当な遠心力が掛かっていた筈だ)。
 来た人全てを愉しませようという意図は判ったし、配慮も感じた。
 しかし華奢な少女達は遥か遠くにいるという距離感ばかりが感じられた。
 円形ステージ上方には素晴らしい画質の4面構成の筒型モニタがあって、やはりその映像が頼りとなってしまう。

 両日共にライン・アレイ(スピーカー)の近くで、このスピーカーの指向性は極めて優秀だった。ドームという特性からだろう、低音が控えめの出音であり、帯域バランスも良かった。ドラムが心地よく響いていたし、ギターのリフもはっきり聞こえる。ただどうしてもモノラル音像になってしまう。また、スピーカー側の耳はやはり痛くなりそうだったので、両日共に片耳にイヤープラグを少し浮かせ気味に入れて、これで丁度良かった。

 天気は想定し得る中で最悪の二日だったし、11万人には色々な我慢を強いるイヴェントであったと思う。しかし東京ドームの係員による、終演後の観客の送り出しは極めてシステマティックに統制されており、非常に感銘を受けた。
 サポートアクト無し、モッシュも出来ず、1時間半弱だけのショウ。

 それでも、来た人の多くは満足しただろう。それだけのものになっていた。その事に率直に感銘を今尚受けている。


 1日目「Red Night」は、『Road of Resistance』始まりで『THE ONE』締め。チョイスとしては2枚目が多めなセットリスト。
『Tales of The Destinies』が初披露されたのが何よりも印象深い。
「(この曲を)どうライヴでやるのか想像つかない」とSU-METALはかつて述べていた。
 しかし神バンドによる演奏は既にしてこなれており、変拍子やテンポチェンジなどもナチュラルに聴かせるものとなっていた。3人はもう慣れており、至って普通の曲だと言わんばかりに歌い、踊ってみせた。
 ただ初演ならではなハプニングではあろうが、SU-METALのヴォーカルは終盤、「あ、ヤバい」という顔を見せた直後に声が裏返った。まあこれくらい起こってくれないと、ライヴ感が薄くなる。

 横アリ二日目程の完璧さではなかったが、SU-METALのヴォーカルはすこぶる調子が良く、5万5千人をたった1人でも圧倒する。
 ラストの『THE ONE』では、YUIMETALが感極まっている表情をしていた。
 ただ、やはり私は個人的にこの幕引き方があまり好きではない。
『Red Night』は、充分に満足は出来たが、しかし何か物足りなさを感じたのも事実だった。

 二日目『Black Night』は『BABYMETAL DEATH』始まり。やっぱりこれだよなぁと思った。
 最初にテンションが上がったのは、序盤にギタリストの1人がStrandberg BORDENを弾いている事に気づいた時。「Ledaだ!」
 私は今回のドーム公演で、スペシャル・プレイヤーの登場を勝手に望んでいたのだが、まさに正攻法はこれであった。トレブリーなトーンは藤岡幹大とは全く異なる個性で、これは愉しかった。

 実のところ、『No Rain, No Rainbow』についてはあまり思い入れがなかったのだが、この日の『No Rain』はSU-METALが良かったのは当然として、音源でもギターを弾いているLedaが大村孝佳と共にソロを弾くのが観られた事もあり、実に心に染みた。
 そして『紅月』だ。数十回以上聴き続けたこの曲だが、初めて目の奥が熱くなった。SU-METALの憑依度はかつて観た事が無い程だった。
 続いて、再演を諦めていた『おねだり大作戦』である。前日の紙芝居では「もうおねだりは決してしません」と言っていたくせに(Wembleyの完全流用)。
 もうこれでこちらのテンションはMAXになったが、BABYMETALはそこから本当にノンストップでラストまでやってしまった。
 これまでも「ノーMC、ノンストップ」は貫かれてきたものの、Black Nightの中盤以降は本当に曲間が無かった。3人の移動分だけである。
 それなのに『ヘドバンギャー!!』では二箇所ともYUIMETAL+MOAMETALは大の字ジャンプをやったのだ。
 ラストは当然『イジメ、ダメ、ゼッタイ』。紙芝居のナレーションは今年新録されている。SU-METALの英語発音はもうほぼネイティヴに近い。
 アリーナエンドに伸びた花道を、YUIMETALとMOAMETALは全力疾走で中央ステージに駆ける。
 完全燃焼した。ステージも客席も。

 二日でセットとしての東京ドーム公演は、最終的には極めて満足度が高いライヴだった。
 もし『Red Night』だけしか観られなかったとしたら――。
 いや、今はまだあの二夜の熱を抱いていたいと思った。
 4日経ってもまだ、その熱は残っている。腰痛も続いているのだが……。



 さて、またも長らく無沙汰をして大変申し訳ありません。
 出版した事で、まるで人前で全裸になったかの様な自己嫌悪があり、体調不良に陥り、ついでにウチのネコまで片眼が悪くなり、更には自宅用PCまでも不調になったという負の連鎖だった。
 本については、極めてケアレスなミスがあり、御指摘された以外にも見逃した部分が多く、これもまた自己嫌悪の元となっている。重版分は修正しているが、近い内に本ブログで正誤表をアップしますので暫くお待ち下さい。

 そして、出版記念イヴェントを今頃になってだが、やらせて戴く事になった。
 文藝・音楽評論のプロ、円堂都司昭さんとのトーク・イヴェントを10月3日に、下北沢の本屋B&Bにて行う。
 初対面なので、怒られに行く様な気分なのだがw、しかしプロの談話は私も是非伺いたいところだ。
 よろしければお越しを。詳しくはこちらへ。

2016年8月 2日 (火)

「BABYMETAL試論」書籍化のお知らせ

 長らく更新出来ず、ご心配をお掛けして申し訳ありません。

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 この一月ほど、新たな情報を一切シャットダウンして、ある作業をしていた。
 本ブログを書籍にまとめる作業だった。

 本ブログは、書籍にまとめる事など全く想定せず、好き勝手に長々と書いてきたものである事はご承知の通りだが、あまりに長文過ぎて、まとめて読める媒体があった方が良いのかもしれないと、ある時点からは思い始めた。
 書籍にしないかという誘いは昨年より複数回あったのだけれど、今年初めに父が亡くなり、ブログも中断を幾度かしてきた中でも書き継いできたものであり、自分の中でも一度きちんとまとめておきたいという意思が強くなり、踏ん切る事にした。

 本ブログ設立当初に立てた目標である、『Road of Resistance』までのプログラム論考をまとめ、執筆時のリアルタイムな出来事をドキュメントとして記録する意味でブログ・エントリを取捨選択し、全面的に手を入れた。
 30万字あるテキストを15万字に削いだが、2万字分を書籍用に新規書き下ろしをしている。
 いわゆるファンブックという「非公認本」なのだが、400ページ近くある、ちょっと異様なものになりそうだ。

 BABYMETALは現在進行形で進化中であり、何ら結論めいたものを書ける筈もないのだが、何故自分がここまでBABYMETALにのめり込んだのかは、本をまとめる中ではっきりしてきた事を自分でも確認出来た。
 それを文章にする為には、新しい情報を一度シャットダウンしなくてはならなかった。
 コメントも、ある時点から逐次読む事が出来なかった。
 ロブ・ハルフォードとの共演もまだ動画すら見られていない。
 仕事の息抜きで始めたブログだった筈が、本気で取り組む「仕事」になってしまっていた。
 まるで潜水状態のままプールを往復している様な気分だった。コメントを書いてくださる方々には申し訳ない気持ちで一杯だ。

 やっと自分でも納得出来る文章を書いた時、正直に言うと「燃え尽きた」と思う程だった。

 しかしあくまでこれまでの一年半に書いてきたブログの再構成であり、文章そのものの原形はこれまで通り自由に読まれるものとして、ネットに在る。
 新たにファンになった人に、或いはもう一度読み直したいと思う方には、サブテクストとして手にとって戴ける様に工夫はしている。

 どう受けとめられるか見当もつかないのだが、気に入って戴けたら最高の幸せだ。

 カヴァーを含め、どういう全容となるのか判ったのがやっと昨日だったのだが、もう予約が始まっている。まだ作業は終わっておらず再再校にこれから取り組まねばならないのだが、やっと息継ぎが出来る状態にはなった。
 すっかりBABYMETALの最新情報から疎くなってしまっていたが、徐々にファンとして復帰していきたいと思っている。
 コメントもこれからじっくりと読ませて戴きます。

 尚、ブログは「メタル」「メタ論」など書きかけた単元があるので、今暫くは更新を続けるつもりだ。



「BABYMETAL試論」小中千昭

アールズ出版
発売日:2016年8月29日

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 そして復帰早々に告知で恐縮ですが――、


「プレイバック “中村隆太郎監督”」
~劇場版"キノの旅"ともに振り返る~



 故・中村隆太郎監督を偲ぶイヴェントが近く行われる。
 8月11日(木・祝) OPEN 12:30 / START 13:30
 阿佐ヶ谷ロフトA

2016年6月24日 (金)

『Road of Resistance』考 5

Wembley

【ギターソロ2】

 シンガロングは会場によって長さが可変する。最長だったのはやはり2015年1月新春キツネ祭りだったと思う。
 ステージに出島があると、YUIMETAL+MOAMETALは再びフラッグを手にして合唱を統率する。
 シンガロングが終わると二つ目のギター・ソロなのだが、ここが振り付けでは最大の見せ場となる。
 今でも尚、この部分についてはアンビバレンツな気持ちを抱く事を告白しておこう。
 私は観客視点というよりは神バンド側に身を置いた見方をしていたらしい。
 バンドなら、ギター・ソロはギタリストにスポット・ライトが当たって欲しいと思ってしまうのだ。しかもただのギター・ソロではない。DragonForce(このパートは主にサム・トットマン)が、出来る限りに無理な量の音符を詰め込んで作り上げたソロであり、それを神バンドは平気の平左で弾き倒しているのだ。
 しかし観客は3人を凝視せざるを得ない。それだけの事を展開しているのだから。

 BABYMETALの振り付けで目立つものの一つとしてここで挙げられるのは、無目視のまま後退しながらポジションにつくというもので、それまでフリーに動いていた3人がその所作により所定位置についてからフォーメーション・シンクロを始める。
 目まぐるしく、ぐるぐると回すパートが多くトリッキーな振り付けだが、よく見ればここは歌メロならぬギター・ソロにダンスがついている事が判る。ギター・ソロのフレーズを視覚化した様なダンスなどBABYMETALとしても前代未聞だ。
 3人一斉にハイキックを喰らわせるなど、このパートでは要所がポージングで決められる。それ自体は通常のBABYMETALコレオグラフィであるが、このプログラムのポーズは「可愛い」ではなく「カッコいい」ものだ。
 それも生半可ではなく、ヒーロー・アクション映画のヒロインそのものになっている。
 防御・威嚇・牽制と次のモーメントに備えた隙の無いポーズで、格闘面での機能性までも感じさせる。
 先に挙げたYUIMETAL+MOAMETALによる、仰け反りからの立ち上がりもアクション映画の擬闘的なニュアンスであったが、このパートはSU-METALをメインに動く。
 もう間違いなく東映戦隊ヒーローがモデルだと断言出来る。
 思えば戦隊モノも、アメリカで「Power Ranger」としてリメイクされた日本の輸出文化の一つでもあった。大きく足を広げ、中腰で相手に向かっての「構え」ポーズは、アメリカの「子ども」にとっても「カッコ良い」と感じられるものだったのである。
 1拍目の裏にカウンター・モーションを入れたりと細かい振り付けも多い。
 このパートは大きな動きはどちらかと言えばSU-METALに任せて、YUIMETAL+MOAMETALは従側となる。時間差モーションの動きはSU-METAL程には大きくない。しかしこのパート後は再び、上下左右、最大限に動きまくり始める。

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【Dメロ】

命が続く限り 決して背を向けたりしない
 SU-METALが歌い出しながら、ポジションは再び後退し、両サイドがフロントとなる。
 2人とも口ずさみながら、身体を最大限に使って歌詞とメロディを視覚化する。
On The Way
 ここで転調。

【ラスト・コーラス】

 サビに戻ると同時にSU-METALと2人が前後を入れ替える。
Stand and Up and Shout!」「Shout!
 この「Shout!」は、本来の曲想ではライヴ感的に音符に填まらない域で実際に叫ぶ様なものだったと想像するのだが、SU-METALはやはり本質が音楽的なのだろう、きちんとコードとして適合する音程で叫ぶというよりは歌っている。初期はどっちつかずな感じを受けていたが、すぐに確信的な歌い方となった。
 コーラス・パートのYUIMETAL+MOAMETALの表情は常ににこやかで、曲が始まる時点の真剣なものとは全く対照的だ。既にこのレジスタンスの戦いには勝利している事を確信しているという演出だろう。
 歌詞の検討で書き漏らしていたが、この楽曲の主語は「僕ら」である。不思議と言えば不思議だが、「レジスタンス」という語を用いた戦いの歌で「私たち」ではサマにはなるまい。女性アイドル・グループの歌詞としても、そう異例という訳でも無い。
 振り付けはやはり少女らしさに最終的には帰結しているので、このプログラムのジェンダー性は曖昧なまま止揚されている。

 一回目のギター・ソロ前同様に「僕らのレジスタンス」でYUIMETAL+MOAMETALは床に仰け反りながら拳を上げる(キツネサインではなく)。
 リタルダンドするので、仰け反りポーズは倍ほどの長さを2人は堪えねばならない。
 SU-METALが良きところで息を抜くと、やっと2人も立ち上がれる。

 昨今の概ねのライヴに於いてこのプログラムはセットリストの最後に載る。例外的に冒頭に実施される場合もあるが。
 ライヴの締めを担うプログラムであり、2014年までの『イジメ、ダメ、ゼッタイ』の終わり際同様、3人はこのプログラムの終わりでは、やりきった達成感の笑顔に弾けている。
 最後の観客とのCall & Response「We Are!」「BABYMETAL!」がひとしきり続けられ――、

『いいね!』の場合はSU-METALは「ぷっちゃキツネあーっぷ!(Put Your Kitsune Up!)」と煽るのだが、2015年からは「Put Your Fox Horns Up!」というフレーズに変わって、未だに私個人は慣れない。というか、キツネに角はないよねという。キツネサインとブルホーンズが混同されている。普通に「Put Your Fox Up!」で良いと思うのだが。

 最後には、音源にもあるオクターヴ上の「Ah-Ah!」というSU-METALのシャウトで決まる。
『イジメ、ダメ、ゼッタイ』のクライマックスに引けを取らないカタルシスがある事は間違いない。
 しかし一抹の寂しさも感じる。
『イジメ』がラスト・ナンバーの場合は、バンドの伸し音を3人が「3,2、1」とカウントで止め、一斉にジャンプするという美しい様式があった。
 BABYMETALのジャンプする画像だけを集めた時があるのだが、彼女達は恐ろしく高く、しかし写真でどの瞬間を切り取られても美しいポーズで跳躍していた。
 身体的な成長に伴って、ジャンプ系の振り付けは軽減される傾向がある様だ。確かに着地時には体重の数倍のショックがあって負担が大きい。
『イジメ』がラストというライヴが今でも無くはないので、その時にこの様式を愉しませてくれればファンとしては納得出来る。
 或いは『Road of Resistance』のラストを、3人が叫ぶ様な演出のアレンジもアリだと思う。


【おわりに】

 楽曲が増え、ここらでマジなスピード・メタル曲をという意図で、それでは実際本当にそうしたシリアスかつBABYMETALらしい曲として作り上げる事がどれだけ難しいか、私には判る気がする。
 本来そうすべきとこで、軸からブレたりスカしてしまったりと、意図とは異なったものになってしまう様な例は音楽だけでなく映像表現でも極めて普遍的に起こってきた。

 非常に個人的な体験を書いてしまうが、『Road of Resistance』という曲の在り様はシリーズ物の最終話のシナリオに近いのだ。
 シリーズとしては、その途中途中のエピソードで描かれてきたモザイク総体が物語の本質であって、最終回がどうなろうと本質的な問題ではない。しかし視聴者は最終回が盛り上がらずに放り出されると、それで全てのエピソードも無価値になったとすら思ってしまうものだ。
 だから最終回を書くには、それ以前のエピソードの何倍もの体力が要るのである。決めるべきところをきっちり決めなければならない。
 そうした主題を『Road of Resistance』はスカしもズラしもせず真っ向勝負で結果を出しており、とても感銘を受けている。
 またコレオグラフィに於いても、MIKIKO-METALの表現が一段加速したという感覚を受けている。


2016年6月20日 (月)

『Road of Resistance』考 4

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【テイク違い】

 さてコレオグラフィの本編に入るのだが、その前にこの楽曲のヴォーカルが『METAL RESISTANCE』の為にリテイクされた事を書き漏らしていた。
 最初に国内では配信で、『BABYMETAL』海外盤リリース時にボーナス・トラックとしてリリースされており、そのテイクに長く親しんできたのだが、2枚目アルバムのヴォーカル録りがオーストラリアのソニー・スタジオで行われ、『Road of Resistance』も再録音されたという。
 しかし私の耳で両者の違いが明確に判るのは「Stand Up and Shout! (Shout!)」の部分のみだ。ここは初出時よりも力強くなっている事は明らかだ。
 最初のテイクからして、SU-METALのヴォーカルは完成度が高かったのだと思える。

 オーストラリアでは他にも数曲が歌録りされたと知った時、何故オーストラリアでという疑問が湧いたのだが、やはりこれはアルバムに向かう姿勢の問題が大きかったのではないか。音楽産業が縮小するに伴い、都内のスタジオの多くが無くなっている。
『あわだまフィーバー』など、既に仮歌もライヴでも幾度となく歌ってきた楽曲を改めて録ろうという時、ちょっとその辺で録ろうという訳にはいくまい。

 マッスル・ショールズというアラバマ州のド田舎町にあるスタジオ、白人中心のハウス・ミュージシャン達の演奏で、60年代R&Bの代表的シンガー(ウィルソン・ピケット、アリサ・フランクリン等々)をわざわざ出向かせて録音していた、という事は余程のポップス・マニアでなければ知られていなかった。しかしミュージシャン間にはその南部のド田舎で録音すれば特別なサウンドになると事が知られており、The Rolling Stonesも1969年に「Sticky Fingers」をここで録音している。特にミックとキースにとっては思い入れのある録音となった(2014年にドキュメンタリ映画『黄金のメロディ マッスルショールズ』が製作され、初めて私は全容を知った)。

 SU-METALは誕生日を録音スタジオで迎えたらしい。日本でもかつてならそうしたアーティストの気分を変える環境として、リゾート地のスタジオで合宿録音という手段があったのが、河口湖のそれを初めとして今はもうほぼ絶滅した。
 様々な日常のしがらみからアイソレーションして、歌に集中させるというプロデュースは実のところ王道なものだった。
(尚、この録音にはBLACK BABYMETALの2人は参加しなかった模様。)

【コレオグラフィとライヴ・パフォーマンス 2】

 イントロの激しい騎乗ダンスからAメロに入る直前、ギターとドラムの三連畳み込みに合わせた動きを両腕を交互に出しながら円弧状に回す。その直後の頭拍でビシっと決まる様を演出する為である。

 AメロのSU-METALは要所を決めるのみでダンスには参加せず歌に専念する。
 YUIMETAL+MOAMETALのムーヴメントはやはり基本的には歌メロを視覚化した様な符割で、精緻に緩急がつけられている。
狼煙の光が」という部分、SU-METALは巧みに声のヴォリュームを上下させる。これまでのBABYMETAL楽曲にない、スケール感が生み出されている。この上下に2人は波動拳的なモーションで、やはりぴったり合わせてくる。多くの場合2人ともここでは一緒に歌っている。歌心を持たねば表現出来ないムーヴメントである。

 多くのパートで2人は指を立てた手を顔の側に近づけては離す。
 ポーズをつけた手を顔に近づける振付けもMIKIKO-METALの振付けでは大きな特徴となっており、Perfumueで繰り返し導入された。可愛らしく見えるという理由を何かで読んだのだが、この効果は単にそれだけではないと思える。
 ステージに立つ表現者を見る時、人はやはり顔を中心に見るものだ。視線のフォーカスは基本的に顔を中心とした画角でまず切り取られている。全身の動きが目に入ってくるのは、そのパフォーマンスを見る事がある程度慣れてからになる。
 指を顔近くに置くポージングは、そこから「ほらこっちでも面白い動きしているよ」と観客の目線を誘導する効果も生んでいる。

Now is the time! is the time!
 ここで2人が身体を傾がせつつ決めるポーズは「Time」の「T」。多くの球技で「タイムアウト」を審判に申請する時に用いられている。世界の何処であっても通じる「世界言語」である。
 しかしこのポーズは言わば「Pause」を求めるものなのであって、Just NowのTimeを表すものではない。2人は「T」ポーズのすぐ後にSU-METALの歌の裏で背中合わせに腕を組み「Just Now is the time!」と歌いながら、音程を表すかの様にポインティングをしていくので、タイム・アウトにはならない。

 こうした矛盾や不条理を、MIKIKO-METALは無意識に採り入れている。意外性、非予定調和がそこには生まれ、何を表現しようとしているのだろうと観客の注意力を高めているのだ。

さあ、時は来た
 の後、YUIMETAL+MOAMETALは屈んだポーズを早めに決めると、「Go for Resistance!」に入る直前、ギター+ベース・ユニゾンのフレーズに合わせ、指で1,2,3とカウントを入れる。コーラスの盛り上がりを効果的に予告している。

 サビに入ると「WOW WOW WOW WOW」で声を広げる仕種。
心は一つ」ではやはり様式美として、3人が向かい合い一本の指を立てる。
君が信じるなら」で大きく頷き、SU-METALと入れ替わりに後ろのポジションに移る。
進め」では『イジメ、ダメ、ゼッタイ』以来、BABYMETALの振付けでは印象的な振付けである敬礼がある。
道なき道を」で手を振りながら「進む」所作を行う。

 この「道なき道を」の振付けが私個人的には最も好きな場面である。
 上半身は歌メロに追従し、付点4分のニュアンスを表現しながらゆっくりと上下しながら両腕を前後させるのだが、下半身では全く異なるリズムで身体の向きを3/4周させているのだ。
 この部分は『ド・キ・ド・キ☆モーニング』の「知らないフリはキライ キライ」のパート、オートマタを模したダンスの発展形とも見える。
『Road of Resistance』でもドラムの16分連打に、流石に正確に合わせてはいないのだが、充分にドラムの音を激烈な足踏みで表現しきっていると言えよう。
 このパートのダンスはドラマーのプレイに近いのである。

 サビ後半「心の奥に」で、2人は左右のポジションを入れ替えながら互いの手を重ね、
燃える 鋼鉄魂(ハート) それが僕らのレジスタンス
 SU-METALの「レジスタンス」と歌うのと同時に、2人は拳を突き上げながら床に仰け反っていく」
 BABYMETALのダンスは、最初期にはテレビ・フレームに収まる様な、コンパクトなイメエジで作られていたが、早々に大ステージを経験していき、少しずつ変化をしてきた。
 3人が並んだ時の姿はこれまでも様々な構図が見られたが、SU-METALが直立し、左右の2人が仰け反っていくというピラミッド形態はかつて無かったものだ。
 仰け反る、というモーションは凡そ少女アイドルのものではないが、ヒップホップならば当然にある。しかし『Road of Resistance』のそれは、ヒップホップというイメエジは全くなく、強いて言えばスポ根アニメの構図である。
 このモーションは実際に演じるにはキツいらしいのだが、SU-METALの歌声が伸びているので、やらなけらばならない、という感覚でやっているという。

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 白眉はこの後だ。
 2拍目からすぐにギター・ソロの弱起分がスタートするので、2人はすぐさまSU-METALに合流してダンスに入らねばならない。しかし仰け反った体勢から直結でダンス・フォーメーションに戻るのは物理的に不可能だ。
 そこで2人は片腕を床について体勢を横にし、円弧状に床を蹴って回転しながら立ち上がるのである。
 ヒップホップにもあるにはあるのだろうが、どう見てもこのモーションは香港アクション・コレオグラフィのそれ、敢えて言えばドニー・イェンのムーヴメントだ。
『イジメ、ダメ、ゼッタイ』に「擬闘」が盛り込まれていたのだから、全く意外性が無いとは言えないかもしれないが、それにしても観る度に瞠目させられる。これもしかし、YUIMETAL+MOAMETALという、身体能力とセンスが極めて高いパフォーマーでなければ不可能な振付けだ。

 一回目のギター・ソロは、比較的振付けの難度は下げられている。とは言えパート終わりにはイントロ同様のギャロップ・ダンスがあるのだから決して楽ではない。
 ソロ終わりはまた、3人が時間差をつけて腕を上げていき、シンガロングをさせるパートに導く。



【シンガロング】

『Road of Resistance』のシンガロングさせるメロディは、男声にはキツい音域だ。
 本ブログでは以前、下ハーモニーを歌うのはどうかなどと無責任な事を書いた。
 これはBABYMETAL側も配慮したらしく、次に日本国内で歌わせるプログラムとして『あわだまフィーバー』の「Ah-Yeah!」のパートが設定された。昨年のSummer Sonicが初出だったと思う。いきなりSU-METALが「歌って~」と言い出したので驚かされた。
 しかしこの「Ah-Yeah!」はSU-METALのかなり上の音域で歌われているので、男声でも歌い易い。

『Road of Resistance』は、女性客の割合が大きくなれば、もっと良くなるのだろうと思っていた。
 しかし、ウェンブリーのライブビューイングでは全く異なるものが聞こえたのだ。
 テレビ等で当該部はチラっとだけ放送されているが、その音声はやはり整理された音だった。
 ライブビューイングのPAで聞こえたのは、最早音程など全く関係無いという、分厚い声のシンガロングだった。プレミアリーグなどフットボール・スタジアムで聞かれるチャントと全く同質だったのだ。
 ウェンブリーのライブビューイング体験の中で印象的な瞬間は幾つかあった。
『META!メタ太郎』(をそもそもやると予想などもしていなかった)で、応援団になりきっているYUIMETAL+MOAMETALの前で、SU-METALが中途半端なバッティング・ポーズを決めた時には思わず「くっ! くだらない!www」と実際に吹き出して感涙した(周囲の観客はあまり反応してなかったのが不思議だ)。これを見られただけで、辛いライブビューイングに来た甲斐はあったなと思っていたのだが、『Road of Resistance』のシンガロングというよりチャントでは鳥肌を立させられたのだった。

 この項続く





2016年6月 7日 (火)

『Road of Resistance』考 3

『Road of Resistance』考 1

『Road of Resistance』考 2


 このプログラムの論考に取りかかったのは2月であり、続きをここまで遅らせてしまった事については自分でも呆れ果てるばかりで、ひたすら恐縮している。
 日本に於いて、また海外に於いてもだが、BABYMETALを取り巻く状況は2月と6月となった現在とでは大きく変化している。しかしそうした変化にも関わらず、BABYMETALはずっと変わらない情熱でタスクを達成し続けている。



【紙芝居】

 前述の通り、このプログラムはライヴの終幕に披露される事が多い。イントロにはWall of Deathをやれという趣旨の紙芝居『戦国Wall of Death』が流れるのだが、初披露時の02 Brixton Academyではこの時だけ流された映像があった。
 例によってキツネ神がどうのという威圧的な論調なのだが、無個性な群衆が一様にスマートフォンを掲げる図を見せ、そうして撮られた映像を見ても真実には届かないという様な、要は「ファンカムをアップロードすんじゃないぞお前ら」という身も蓋も無い警告でしかない。
 ファンカムが無ければ、BABYMETALが海外にいずれは進出したにせよ、3年は遅れていただろう事は断言してよい。ファンカムこそが、BABYMETALがライヴではリアルなパフォーマンスを行うエネルギッシュなアーティストだと認知させたのだから。
 ただ、CDやDVDなどがRAL, earMusicというシンジケーションからリリースされ、海外でのエージェント契約も結んだ現在となれば、ファンカムは徐々に容認されなくなっていく事も仕方ないのかもしれない。
 しかし、コスト・投資が限りなくゼロに近いプロモーションにも関わらず、巨大なファンベースを築くツールの役割を果たしてきたファンカム群に、BABYMETAL側も感謝をすべきだと私は考えている。
 それにしてもこの時の紙芝居は無駄に長く、よくBrixtonの2000人は我慢をしたものだ。

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【コレオグラフィとライヴ・パフォーマンス 1】

 本プログラムの振付けにはあまりにも情報量が多く、語る事が多い。まずはイントロ部までを記す。

 遠鳴りの合戦SEが流れると、3人は大きなBABYMETALのフラッグを手にしてステージに進む。2014年の最初のワールド・ツアーから、フィナーレでは3人が開催国の国旗色に染めたBABYMETALフラッグを振る慣例があったが、『Road of Resistance』のフラッグはそうして両手で広げられるサイズよりもずっと大きく、身長よりも高い旗棒につけられている。
 定位置横一列に並んだ3人は、極めて厳しい表情で観客と向かい合う。戦(いくさ)に臨むのだから当然である。
 リヴァースSEが流れるや、バンドが前奏部を鳴らし始める。

 音源と神バンドのライヴ演奏が極端に異なるのは、唯一この曲のイントロであろう。基本的には音源を再現しているのだが、音源では低弦のパワーコードの方が大きいバランスであるのに対し、ライヴではコードをバックトラックに任せ、2人のギタリストはメロディのハーモニーを弾く。当然ながら高域のフレーズが際立つ事になり、音源とは印象が異なるのだが、当然どちらが良い悪いという問題ではない。

 3人はフレーズに合わせ大きく旗を振る。
 さくら学院でも「WONDERFUL JOURNEY」などで小旗を振るナンバーがあるのだが、『Road of Resistance』パフォーマンスのモデルはIRON MAIDEN代表曲の一つ、「The Trooper」をプレイする時にブルース・ディッキンソンが走りながら振るユニオン・ジャックの演出だろう。この曲はクリミア戦争に於けるバラクラヴァの戦いを詠んだアルフレッド・テニスン卿の詩を元に、スティーヴ・ハリスが書いたものだ。シングルのジャケットにてエディ(同バンドのマスコット・キャラ)がユニオン・ジャックを持っている絵が描かれている。

 旗は日常のスポーツ応援などでも見られるものではあるが、パフォーマンスのモデルの事もあり、最初の頃は硫黄島の星条旗やベルリン陥落時に於けるライヒシュタークの赤旗といった図をどうしても脳裏に過ぎらせてしまった。特に後者は、「レジスタンス」という語で先ずは誰もが脳裏に去来させるだろう、ヴィシー政権下のフランスや諸国の反ナチ抵抗活動(ナチは彼らをテロリストと呼んだ)があるのだから、連想は強まっていた。ただそれも、初披露から時間が経つとそうした事への連想は私の中でも薄れていった。

 前奏部の終わりに、3人は旗を斜に張って顔から片目だけを出す。
 これはデビュウ曲『ド・キ・ド・キ☆モーニング』の冒頭、顔の前でキツネサインの腕をクロスさせ、片目だけを見せていた演出を彷彿させる。
 思えばあのプログラムは腰が砕ける様な頭のバックトラックの間、更にバンドがイントロを鳴らし初めても4小節間そのポーズでじっと客席を睨み続けるという、アイドルのパフォーマンスとしてはあまりに異様なものであった。
 あの時はネタ性が主題だったが、この『Road of Resistance』という、BABYMETALがメタルとしてのアイデンティティを何のてらいもなくストレートかつ最大限にパフォーマンスするプログラムなのだから、この冒頭の彼女達の表情はたんに取り繕ったものでは決してなく、それぞれのアティテュードを見せるものとなっている訳で、まるで意味合いは異なっているのだ。

 スローな前奏部が終わろうとすると、SU-METALを残し、YUIMETALとMOAMETALは旗をドラムセットの辺りに置かれた旗立台に収めるのだが(SU-METALの旗はMOAMETALが受け取る)。SU-METALは観客達を睥睨し、左右に割れろと腕で示す。よく見てみるとこの時、SU-METALは観衆を直視せず、やや視線は上にある。観客の顔を実際見てしまうと、暴君の様な振舞はし難いのかもしれない。
 旗立台近くにハンドマイクが置かれているのをYUIMETALがピックアップ、SU-METALがダンスのポジションに後退する時にYUIMETALがすれ違い様に渡す。ただ一回の例(2015 Count Down Japan)を除き、これらのやりとりはアイコンタクト無しに完璧に履行された。

 そしていよいよインテンポになろうかという直前、3人は片足を大きく上げながら、馬に跨がるモーション。

「1!2!3!4!」

 YUIMETALとMOAMETALがそう叫ぶのに合わせ、SU-METAL「1」YUIMETAL「2」MOAMETAL「3」の時間差で疾走の前傾態勢に入り、すぐさまドラムのブラストビートに合わせて馬を襲歩させ始める。
 片手で手綱を持ち、片手で鞭(Thrush)を入れるという迫真性で、見えない馬をそこに現出させる。

 BPM205という激烈なテンポのサウンドを如何に視覚化、肉体表現するかでMIKIKO-METALが直感したのは馬に乗って奔る姿だった。
 速いテンポでのアクションを維持しながら、3人はぐっ、と向きを左に右に変える。空撮の望遠レンズで彼女達の馬の走りを見ている様な感覚を抱かせる。

 普通に腕を広げたり足を上げるといった通常のダンスがここに合わないのは、当然ながらカウントが速いからだ。腕や足のストロークを短くせねば遅れてしまう。かと言って小さい動きではダイナミックな曲調を表現出来ない。
 小刻に前後のジャンプを連続させるが、それにより全身が躍動しており、観客も演者も興奮状態となる。
 ドラムの奏法にグラッドストーンというものがある。ブラストビートを叩く上では必須な技術なのだが、『Road of Resistance』イントロの騎乗ダンスはその視覚化だと言えよう。その意味で、この襲歩(ギャロップ)がダンスのコレオグラフィとして取り込まれたのは自然な事だったかもしれない。ただし、それを実際に表現出来るパフォーマーが彼女達以外にいるだろうか。

 リアルの馬の走りを想起すると、単純な16ビートのストロークではない。蹄が地を蹴るタイミングは三連だ。3人の動きは意識してはいないだろうが、小さなジャンプを連続で行う故に、ステージを蹴るタイミングには付点がついたニュアンスを感じさせる。
 バンドの激烈な16ビートに三連のリズムを乗せたポリリズムとなっていると言える。

 この激烈な振付けの間にも、MOAMETALは細かいリズムで顔の表情を見せている事には改めて驚く。
 SU-METALはこの後にすぐ歌い出すのに、YUIMETAL+MOAMETALと全くシンクロしている。ここだけで相当な運動量であるにも関わらず。

 

 この項つづく





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 本当はこの記念写真だけでエントリを上げようとも思ったが、幾ら何でもと思い、プログラム批評の続きを書いた。

Abbath

 昨日このズッ友写真が流れてきた時、本当に爆笑してしまった。
 ライヴでもインタヴュウでも、「素」を徹底して見せない演出をしているBABYMETALだが、こうして時折垣間見える「素」があるからこそ――、いや、「素」がそもそも何より魅力的なのだ。

 にしても彼らのこのインタヴュウは秀逸だった。


 

2016年6月 5日 (日)

VOGUEがBABYMETALに言及

Babymetal

 BABYMETALはワールド・ツアー第2節欧州ラウンドを開始しており、スイスで昨年の倍以上の観客を集めた翌日には、昨年にも出演したRock In Viennaで50分のステージをこなした。
『メギツネ』『Catch Me If You Can』などにも観客を参加させるイヴェントを設けたばかりか、なんとスイスでは『Sis. Anger』を初披露している。

 さて、その間に日本にいるファンは大いに悩ましい事態にもなった。
 ファンクラブ限定で横浜アリーナのBlu-rayが発売となるのだが、これが新春キツネ祭り、幕張天下一メタル大武闘会とのセットで税込み27,000円也。幾らなんでも非道いとは言っておく。

 また横浜アリーナ東京ドームは、翌日火曜という平日に追加公演が設定されて2DAYSとなった。これについては私もそうだろうとは思っていたが、予想していた人は多いだろう。申し込みはしたのだが、当たるとは思い難い。

 何故かあまりまとめブログでは採り上げられていないが、本国VOGUE誌のウェブ版で、BABYMETALのコスチュームが採り上げられた。


Babymetal Might Be Japan’s Most Wonderfully Weird Fashion Export

 今年度の衣装について、まあ私は全く評価出来ないのだけれど(昼日中のRock In Viennaのステージですらバックに埋没している)、無闇に露出させない重装備がWeirdではあっても、安心してステージ・パフォーマンスを愉しめる担保となっている事は評価されるべきだとも思っている。
 別のアメリカ・メディアのインタヴュウで、KOBAMETALは「レディガガの衣装を日本人が担当した例もあるのだし、欧米のデザイナーの衣装もアリだと思う」という様な事を言っていたが、勿論デザインは様々に試みられるべきとも思うものの、激しいダンスに堪え得る伸縮性、体温を逃し易い、かつ空気抵抗が最小限な仕立を可能にしているのは、今の担当者ならではだろう。これまでのチームで、より見栄えがする衣装を私は期待している。

 コメントで、このところまともに「論」を書いていないじゃないかという御批判があって、それは確かにそうなので申し訳ない。
 けじめとして何より『Road of Resistance』考を完結させねばならないとは思っている。

 昨年1月から今年春先までの期間に、私がブログに書いた文章量は30万字を越していたらしい。その労力を実業の方に振り向けていたら……、などとは考えない様にしていた。しかし最近ファンになった人には、とても頭から読める代物ではなくなってしまっている。
 いつかはやろうと思っていた、これまでに書いたプログラム批評の改訂作業に取り掛かっているところだ。しかしこれは苦行である。
 まだはっきりと述べられないが、「読みたい人が読みやすい」ものにしようと思っている。

2016年6月 1日 (水)

メタルなのだと完全に認知される

 昨日のエントリは、こういう事態が起こりそうだと見越しての焦りからアップしたものだった。

 過日から報道があっては取り下げられたりしていたが、足並みが整ったのか正式に発表があった。
 BABYMETALはAlternative Pressが主催するMusic Awardのショウでパフォーマンスをする事はかねてより報じられていたが、このライヴにJudas Priestのロブ・ハルフォードがコラボレーションとして共演する事となった。

Judas Priest’s Rob Halford to perform with Babymetal at 2016 APMAs

翻訳

 APにロブは公式コメントをしている。しかもこれが「やあクールだよね、楽しみだ」といった軽いものでは全く無かった。

“It's really cool to hear and watch such a strong young Japanese metal band make solid growth in the world with such unique conviction and invite me to headbang along with them for this special appearance,” says Halford of the collaboration. “Further proof of the continuing power exchange from the roots of metal into the future metalsphere!”

 BABYMETALは「メタルバンド」だと完全に認めているのだ。
 それに留まらず、自らがメタルのオリジネーターの1人であるという前提で、BABYMETALが正当な後継者の1人だとまで述べているのだ。
 まあロブは過去を振り返っても、「無茶苦茶佳い人」な印象の人格者であるし、レディガガと会った時にはコラボも噂された事もあるので、BABYMETALとの共演は有り得なくは無いものだった。しかしDragonForceとのコラボとは違いヴォーカリスト同士の共演はSU-METAL単身で臨んだJam Projectライヴ以来であり、大きな愉しみである。

 メタルバンド、という規程であるなら、3人のみならず神バンドもインクルードされるのだと個人的には思っているのだが、さて。

「BABYMETALはメタルか」などというエントリをちまちま書く意味など消えてしまった。勿論、私の結論だって「メタルだ」と断じる結論ありきではあったのだけれど。



 

2016年5月31日 (火)

BABYMETALはメタルなのか その1

 ご大層な表題にしてしまったが、もやもやと考えている内に、もうワールド・ツアーも第2節欧州ラウンドが始まってしまう。考えが定まっていないにも関わらず見切りで取り敢えず提起する。「こういう事を考えてますよ」というアリバイ証明で、断続的に書き継いでいく予定だ。


 BABYMETALがネット媒体でクローズアップされるや、コメント欄が設置されているとヘイターとファンが罵り合う状況は2011年来連綿と人を入れ替え続いてきている。それ自体はともかくとして、そうしたものとは一線を画する出来事が今月頭に起こった。

 ノース・キャロライナのフェスでBABYMETALはアリス・クーパーやロブ・ゾンビと写真を撮った事は本ブログでも記したが、ロブ・ゾンビが自身のFacebookにもBABYMETALとの写真を上げたところ、非難するコメントが幾つか書かれる。普通ならファン同士でのやりとりとなるが、ロブ自身が諫めるコメントをしたのだ。
 完全匿名の4chanやハンドル運用のRedditと違いFacebookは本名でのコミュニケーション。流石に非難コメントをした人達は自分のコメントを削除したが、このやりとりはスクリーンショットに撮られて拡散してしまった。
 更に、これまでになかった事であるが、BABYMETAL JAPAN(公式)が感謝のメッセージをロブに寄せた。これにも多くの賛否のコメントがついた。

 この一件はアメリカのHuffpost Woman等ウェブ媒体では広く報じられた。しかし私が知る限り、Metalsucks以外のメタル媒体はあまり積極的には報じていなかったと思う。
 いずれも「ロブ、よく言った」「ヘイターは恥を知れ」といったトーンが支配的で、BABYMETALシンパサイザーとしては胸を撫で下ろせたのだが、CMUだけはややシニカルなトーンでこの一件を報じていた。

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CMU Beef Of The Week #305: Rob Zombie v Babymetal Haters

翻訳


 BABYMETALをあまり認めたくない気分は横溢しているものの、皮肉に満ちた論調ではあるものの、この筆者の指摘はとても正しいものだと思う。
 ヘイターへのロブのコメントは、真っ正面から応えずBABYMETALが如何に良いかという話題にシフトしたものだし、BABYMETAL JAPANの感謝の辞は、言いたい事は判る気がするものの、確かに正確に何を言っているのか判断がつかない文句であるのは事実だ。

 BABYMETAL JAPANがライヴ直前や直後に発する英文ツィートは、おそらくはKOBAMETALが述べた事をNORAMETALが翻訳して発しているのだと思う。
 この本意の伝わらない感というものには既視感があるのも当然で、BABYMETALが受け応えるインタヴュウにて、メンバーのパーソナルな感じ方ではなくBABYMETALとして問われる大枠の質問には、KOBAMETALが彼女達に「説明」したロジックを、SU-METAL達が自分なりに咀嚼して答えているのだと考えている。ここで曖昧さがどうしても露出してしまうのだ。
 勿論、それを非難したい訳では無い。公式的なQ&A模範解答例は在って然るべきであるし、インタヴュウ毎に言う事がころころ変わるのは良い事では無い(かつてのジャズやロックのスターにはよくあるあるなのだが)。

“Thank you Rob! The spirit of HEAVY METAL traversed across the world, rose above language barriers, went beyond generations and created countless legends”.

 さて、これによるとBABYMETALはヘヴィメタルには精神性があるのだと規程している。
 ジャンルではなくスピリットなのだと。
 いや気分としては判る。しかしヘヴィメタルに高い精神性があると言われると、いやいやちょっと待ってとは思ってしまう。
 しかし、では「ヘヴィメタル」とは何かという極めて基本的な規程はどうなのかと立ち止まって考え直してみるのだが、これは実に簡単に決めつけられない。

 私はメタルも好んで聴いてきたリスナーだが、満遍なく聴いてきた訳では無い。本ブログを立ち上げる前に、メタルサイド観点から論じたブログが幾つもあったので、「あのリフはあの曲から」といった事についてはリンクを張るのみに留めてきた。

 さあ困った。
 サム・ダンによるドキュメンタリ『Metal Evolution』では、ラウド系は全てメタルだと言わんばかりに間口を広げていた。KISSもRUSHもメタルだ、というのもちょっと無理がある気がするのだが、何よりもRUSHを愛する彼がそう言うのだからアリなのだろう。日本ではハードロック/ヘヴィメタルが併記され、併存しているのだが、これもよく考えるとおかしな事ではある。
『Metal Evolution』は、そうして広く扱う一方でコア系、エモやスクリーモ類は微塵も触れなかった。ギリに譲歩してNuMetal留まり。スティーヴ・ハリスを煽ってパンクを罵らせ、自分は全くコメントしていない(ただ、パンクの観衆が今のラウド系ライヴ観戦スタイルの元祖となった経緯は正しく指摘している)。

 しかし今のラウド・ミュージックのベーシックな音像にあるのはメタルコアだろう。

 何を以てメタルと呼べるのかは、簡単な様で難しい。
 バンド毎に色分けするのが最もクリアではあるが、同じバンドが音楽性をシフトさせる事もあるので、万能な判別法とも言えない。

 BABYMETALを識ろうとネットを潜航している頃、ある板でこういう趣旨の書き込みを見た。
「ハードロックからブルーズ性を抜いたのがメタルだよ」

 これを読んだ時は「なるほど!」と膝を叩いた。
 しかし……、ヘヴィメタルの開祖であるBlack Sabbathはと言えば、「War Pigs」などMuddy Waters直系のブルーズそのものではないか。

 やはり私個人の捉え方となると、サウンド・スタイルが先ずあって、更にはアーティストのアティテュードが「メタルか否か」を決めているのではないか、今現在は思ってる。
 これについてはまた改めて書こう。







2016年5月27日 (金)

「アニソン」ぽさとは何か

 本ブログで「ニッポンの編曲家」を勝手に紹介したところ、編集された方から感謝のメールを戴き、アニメ主題歌に関する本も出されているというので、是非読みたいと思った。
 BABYMETALの楽曲を初めて耳にした人の感想で「アニソンみたい」という表現をよく目にする。
 多くの場合はネガティヴなニュアンスを内包している様なのだが、これについては言及しておかねばならないと思っていたからだ。

 私が小学生時に自分の小遣いで購入したシングル・レコードの多くは「テレビマンガ主題歌」なのだが、最初に買ったのはキャンディーズのデビュウ盤「あなたに夢中」であった。その後キャンディーズのファンになった訳ではないのだが、キャンディーズとBABYMETALには多くの共通点があるので、これは改めて考えよう。
 6年生になると、ジョニー・ウィンター・アンドのライヴ・シングル「Jumpin' Jack Flash」とかツェッペリンの「Living Loving Maid」(シングルで出ていた)も聴き始めるのだが、私の音楽嗜好性は後にアニソンと呼ばれるテレビマンガ主題歌群で培われた事は間違いない。
 本ブログでも幾度か言及してきたが、中でも渡辺宙明による楽曲群は完全に私の血肉となったと言える。
 中学生時からジャズも聴き始めるのだが、それも今になって思えば渡辺宙明が多用したコード・トーンの下地があったからだと判る。

 私にとってアニソンと言われると、70年代までのそれであり、多くの専門作家達が自身の個性を前面に出して作られた至宝の音楽だ。
 90年代以降、アニメのオープン+エンド(オープニング+エンディングテーマ)はJpopアーティストのタイアップが主流だと認識しており、現在のアニソンはJpopそのものである。
 強いて「アニソン」的な感触を与える楽曲傾向がもしあるとすれば、いかにも優秀なアニメーターが動かしまくりのオープニングを描きそうとか、斬新なモンタージュで攪乱しそうといった視覚性を喚起する、トリッキーな展開部を持っているというものか、ヒーロー性を謳い上げる様なメロと歌唱といったところだろう。

 昭和のアニソンを私は単に好きであり続けてきたが、それがどうして優れていたかは一度きちんと考える必要があると思っていた。
 そこで送って戴いた本は、非常に私にとって好都合な本だと期待していた。

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「解析! 昭和のTVアニメ特撮 主題歌大百科」
耳に残るメロディを牽引した匠のコード・プログレッション330 ガモウユウイチ



 実際に手にすると、到底ざっと通読して済ませられる様な本ではないと判る。
 著者はユニークな経歴で、最初は出版社勤務をされた後に、様々なミュージシャンの門下生となり音楽を学んだベーシスト。本書はいかに昭和のアニソンが凝ったコード・ワークを用いていたかを簡潔に記されている。
 数多くの楽曲を検討する事で全容を掴もうという野心的な構成であり、手元にギターや鍵盤が必要かもしれない。
 作曲家毎にまとめられているのだが、最初に扱われているのが渡辺宙明であり、殆どの音源をCDでも所有しているものの、これは渡辺宙明集を手元に置いて読まずにはおれないと調べると、氏は本年で卒寿を迎えられており、記念コンピレーションが何種も発売されていた。

 渡辺宙明は実はネイティヴなジャズ畑出身ではなかったが、アメリカから帰国したばかりの渡辺貞夫が催していたジャズのスクーリングに参加し、ジャズ界の奏者やコンポーザーと交流を持ちエッセンスを吸収していったのだった。
 クールな感触、複雑な響き。シンプルなリフとグルーヴ溢れるリズムは今尚心躍らされる。

「解析! 昭和のTVアニメ特撮 主題歌大百科」は、一般リスナーには薦め難いものの、演奏経験がある人、今音楽を作ろうとしている若い人にとっては極めて希有な資料となる筈だ。


 

 BABYMETALの楽曲では、『Road of Resistance』が「アニソンぽい」と言われた時期もあるし、『シンコペーション』はしばしばそう表現される。
 メタル、洋楽っぽさが薄い、メロディアス過ぎるという印象論に過ぎない。
 個人的には、Jpop的だという事を「アニソンぽい」という言い方をするのはやめて欲しいと思っている。


 アニソン、ではなくサウンドトラックなのだが、
『ウルトラマンガイア』サントラのリマスターボックスがリリースされた。
 私は発売直前に知って自腹で購入した。

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ウルトラマンガイア O.S.T リマスターBOX
佐橋俊彦

 3枚出されたサントラ劇判集と、映画のサントラ、更に未発表音源(主にヴァージョン違い)を集めたスペシャル・ディスクという5枚組。
 復刻版3枚の劇判集の内、3枚目は何故か原盤よりも曲数が増えている。
 これは、ボックスリリースを発表した後にDATテープで発見された、「迷宮のリリア」用の新曲と、最終章の「天使降臨」の音源がシークレット・トラック扱いで収められているのだ。特に「天使降臨」のメロディは私個人的にも思い出深いものだったので、これが聴けたのは嬉しい驚きだった。
 ボックスとは言え高価格の商品ではあり、もうちょっと手が出しやすい設定にしてくれたらと思うのだが、余裕ある方は是非。

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