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2015年2月10日 (火)

プログラム批評 序

 本ブログはニュース系ではないのだが、リアルタイムで起こっている事は記述しておこうと思う。
 夜半になって、BABYMETAL世界ツァー(第1弾)の発表がネットに駆け巡った。
 5月からメキシコ、トロント、シカゴでワンマン。オハイオのフェス。一度日本に戻ってメトロック、5月末からニュルブルクリンク、ミュンヘン、オーストリアのフェス。
 痛快だが、どうか安全で健康にやり抜いて欲しいと願うばかりだ。

 ウィーンのフェスの告知サイトに書かれていたBABYMETALの紹介文が、あまりに的を射ている簡潔な文章で感心した。
 雑な意訳だが、
「日本の女の子の明るく元気な声をハードロック・サウンドと一緒に聴いた時、あなたは『なんじゃこりゃ?』と思うに違いない。――略――
 SU-METAL、YUIMETALとMOAMETALは、メタルが何なのか実際の所知らなかったけど、彼女達は観衆が熱狂的になってくれる事を楽しんでる」

Masked

 コメントでも書いたのだけれど、新規ファンがどうしても追いつけない事柄はあまりに多い。
 特に昨年の夏フェスなど、アウェイ(あまり歓迎しない観衆が多そうな雰囲気)でのライヴを、在宅のファンは心配そうに実況スレで見守っていて、演奏が始まり彼女達のパフォーマンスに観衆が乗せられ始めると、一挙にホームの雰囲気となるプロセスに「大勝利」の歓声を上げたものだ。
 過去ログをざざっとスクロールすると、そういう事が伝わりはするのだが、同じ昂揚感を持てる筈もない。

 このブログを、まだ調べも充分ではないにも関わらず書き始めてしまったのは、「今更」な事を書けるのは「今」しかないと思ったからだった。
 年始にあった埼玉スーパーアリーナでのキツネ祭りライヴ以来、BABYMETALとしての活動は春までオフとなっている(さくら学院の二人はむしろ、3月一杯までは忙しい)。
 私が書きたい事は、多くのファンには今更な事だけれど、私と近い時期の新規、これからの新規の為にも、書いておきたいのだ。
 しかしうかうかしていたら、リアルタイムの出来事を追うだけでも大変な事になるのは自明だ。
 とっとと本題に入らないと少し焦りを感じてしまう。


 BABYMETALは、5年弱の活動期間でも持ち曲が極端に少ない。
 普通のアーティストとしては有り得ない程に。
 この事について不満を持つファンが多いのは事実だ。この2年程、セットリストは持ち時間の範囲で順列組み合わせをしている状態だ(希に新曲がテスト的に披露される時もあった)。
 当然私も、持ち曲が増える事を望んではいるのだが、しかしどうしてそういう状態となっているのかを思えば納得出来る。
 プロデューサーKOBA-METALは、幾つかのインタヴュウで「簡単に消費されたくない」という趣旨の発言をしている。そして楽曲の製作には拘り抜いて、極端な例では1曲を丸2年も掛けて作り上げているのだ。

 現在のところスタジオ録音としては唯一のファースト・アルバムは、事実上のベスト・アルバムでもある。でもそれは、単にシングル発表したものを集めたという意味のベストではない。磨き抜いた珠玉の作品集なのだ。
 聴き始めたばかりの印象と、聴き込んだ後とでは全く別の聴こえ方がする楽曲が多い。
 また、音源だけの印象と、映像で振り付けをしながら歌うライヴ・パフォーマンスとでは当然ながら更に異なる印象となる曲も少なくない。
 成長期の少女達は、録音期間の間に声も変化してきており、それがドキュメンタリの様に記録されたアルバムでもある。
 何よりSU-METALの歌唱自体のスケールが広がっている。

 どんなアーティストでも、アルバムを作り続ければ「捨て曲」となる楽曲は多い。ライヴで演奏される曲でも、観客の良い反応が得られる曲は、長年同じものである場合の方が当たり前だ。

 BABYMETALのアプローチは確かに異質だ。前例を見出す事は私には出来ない。
 普通のアーティスト、アイドルの方法論を当て嵌めてもしょうがないのだ。
 KOBA-METALのアプローチが果たして正しいのかどうかは、ずっと後にならなければ判らない。

 

 と言うことで、BABYMETALの楽曲を味わい尽くす為に、少しずつ各楽曲についてを記していきたい。批評 Critiqueというアプローチだが、これは決して評価をするというものではなく、楽曲それ自体と、それを聴いた体験を持つ私個人の関係についての文章の意だ。

 ところで、「楽曲」と書いてきたが、BABYMETALの場合はライヴ・パフォーマンス、MV映像など視覚的要素、何より振り付けの要素が持つ割合は楽曲と等価だ。
 従ってこのブログでは、各楽曲を振り付けも込みで、プログラムと称していく事にする。
 フィギュア・スケート競技での、使用音楽と振り付けはセットで扱われ、プログラムと呼んでいる事に倣う。

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コメント

多くの場合、ライブに行っても新アルバムのあまり聞き込んでない曲ばかりで退屈ですよね
ミュージシャン側としてはライブが新アルバムのキャンペーンなんでしょう
まあでも、定番曲は終わりのあたりに持ってきてくれますが
クランプトンを除けば、愛しのレイラ聞きたかった...

さ学の課外活動ってことでスタートしたって事やまだゆいもあは、さ学で活動中・・・
そして最初は衣装持ち込みでやってたくらい予算が無かったり

そういうことも曲が少ない要因になったんでしょうが
逆に良かったのかも知れないですね

成長期ということで最初の頃の曲が、今ではまた違う雰囲気を出してるし
1つ1つの曲をながく楽しめています

今年も海外沢山まわりますけど、去年のフェス前の某掲示板での
実況は超面白かったですよ
現地のメタラーがどう反応するか?みんな固唾をのむ中、
つぎつぎにアップされるinstagramの短い動画をみて
盛り上がってる!とか相当感動しましたよ
今年はいちいち盛り上がるか?とか、気にする不安な感じはないんでしょうね

おおー各楽曲批評は興味深いですねー楽しみです!

初期の曲だとヘドバンの1にKOBAとSUYUIMOAの各楽曲感想、およびMIKIKOMETALの振付解説がありますが、最近の曲はないんですよね。ギミチョコや4、RoRや泡のメンバー解説とか見たいんですけどねえ…。

初めまして
私もアンドロイドCM~NHK新規からのファンでして、同じ経緯を辿っているところにいちいち共感しながら楽しく拝見しております
以前のコメントに出されてました「熱中している病気の真っ最中」など、正に的を射ており(勝手ながら・・・)同じ病気を患っている同志として応援させて頂きます!(^-^)

それはそうと、ワールドツアーの日程が凄まじく、パフォーマンスもさることながら健康面が心配ですね。頑張って欲しいです。

ギミチョコで引っかかり、ソニスの夜にドハマリしました。
何時かは醒めるだろうと思っていたこの熱病はまったく治まる様子がありません。

振り付け紹介はとても気になりますね。
BABYMETALバンドのギターサウンドと舞いがシンクロする瞬間がとても好き!
…なのでプログラム論評楽しみに待っています。

去年の8月頃、ヨウツベで偶然ドキモのMVからメギツネ、ギミチョコ⁉️なんだコリャ❓[おっ、アルバム出てるのか⁈2,000か?買ってみるか⁉️]で、iPhoneにいれてイヤーフォンで聴いて、なんちゅうサウンドスピード、マジか⁉️で、今日に至ります。ブルーidz、1997 1999、BUDOUKAN、iTunesでiPhoneにもBUDOUKN赤、黒ダウンロード毎日聴いて観て病気である。カナリ重症の進行具合だが本人には治す気がまったく無い模様DEATH‼️

初めまして。いつも楽しく拝読させていただいております。

ネット時代以前の古くからのオタク気質の自分は
何かに興味を持ったとき、それについての情報が欲しくなって紙誌や口コミを得る為に東奔西走し、少ない情報からあーでもないこーでもないと仲間内で議論を戦わせていました。

昨今はネットのおかげで渇望感を和らげるのが大分楽にはなりましたが、それでもメディア露出の少ないBABYMETAL関連の情報には常に飢えを感じています。
管理人様のベビメタ論は読み物としてまとまっていて読みやすく、日々の飢えをしのぐのに大変ありがたい。
今後も更新を楽しみにしていますので、お体に気を付けて頑張ってください。

(最後に。当方ティガのDVD全巻を持っている程度には小中氏のファンでもあります。お仕事の方も応援しております。)

初めまして。
最近このサイトを知り、自分の中のBABYMETALに対する思いを再認識する素敵な時間を過ごさせてもらっております。

プログラム批評をされるとのこと、
大変興味深いです。
楽しみに待ちたいと思います。

私は所謂アイドルには全く興味がなく、追っ掛けの経験もありません。
その私のここ1年半。
例えば三日間、BABYMETALを聴かないで、久しぶり(?)に聴いた時、確実に涙が溢れそうになるか溢れます。
それが1年半、繰り返されています。
こんな音楽があるなんて、少なくとも私にとっては奇跡以外のなにものでもありません。
BABYMETALに纏わる様々な情報にも勿論興味がありますが、要は純粋に彼女達彼らの楽曲が音楽がライブステージが心を捉え揺さぶり続けてるんだと思います。
だからBABYMETALが気になって仕方ない(笑)

楽しい記事で、感動しました。
昨年のワールドツアーは、海外で受け入れるかどうか、心配しながら、国内外のツイッター追っかけてました。結果、まったくの杞憂でしたね。(笑)
今後のブログも楽しみにしてます!

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