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2015年7月13日 (月)

『ギミチョコ!!』考 5

 すっかり長期連載化してしまった(すいません)本稿、流石にこれまでのエントリを提示しておかないと意味不明になりそうだ。

『ギミチョコ!!』考 0
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 今回は歌パートに入ってからの振付けを検討する。

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『ギミチョコ!!』は、BABYMETALが世界に広く認知された代表曲である。楽曲としての人気は他を挙げる人が多いだろうが、BABYMETALがどういうパフォーマーなのか、BABYMETALとは何を見せ(聴かせ)ようとするパフォーマーなのかを、最も端的に伝える意味では正しく代表曲であると思う。
「あたたたたたー」で動画を「そっ閉じ」する初見者が多いのだとしても、見た殆どの人にはある強烈な印象を残す。

 イントロ部分では、かつてのプログラムには無い幾つかの特徴を見出す事が出来た。

† 体格が近い三人の躍動的なシンクロ感
† しかし一人違う表情を浮かべる非対称性
† SU-METALとYUIMETAL+MOAMETALが同一意思と主従関係を行き来する

 これだけでない膨大な情報量がイントロ部には盛り込まれており、一回観ただけでは到底把握出来ないものにしている。

Ata2

「あたたたたーたたーたたた ずっきゆん」
「わたたたたーたたーたたた どっきゅん」

「あたたたた」となると、「北斗の拳」の「怪鳥声」(ブルース・リーの声はかつてこう表現された)を想起させる。
 しかしMOAMETAL、続いてYUIMETALが見せる「あたたたた わたたたた」は何やらパニックになっている様を(私の想像では彼女達の自由演技として)表現している様に見える。

 初出となった2013年終わりでのライヴが、MVとなっている。これが最も原形の振付けだった筈だ。
 なんだかハイになってはしゃぎながら両指で何らかの攻撃をしている二人を、SU-METALはむっつりとした顔で無視している。
 しかし「ヤダ! ヤダ! ヤダ! ヤダ! Never! Never! Never!!」で堪らなくなった様な表情になり――、歌に入っていく。

 2014年に入ってのライヴでは、既に早くからSU-METALは「むっつり」はしなくなり、苦々しげではあるが笑みを殺した顔になって、「Never! Never! Never!!」から二人にシンクロしていく。

 この後の歌では、SU-METALの歌う気分を全身フルに使って躍動的に表現する立場に移行するYUIMETAL+MOAMETALだが、イントロ部からAメロ部(『あたたた』)は明らかに異なるロジックでSU-METALと対峙している。
 このパートが何を意味しているかは、様々な意見があった。
 虫歯がSU-METALを苛んでいる様だという見方を教えて貰った時には、そうかもしれないとも思った。

 しかしその前後を考えると、「自分の意思の通りになる」場面と「自分の意思通りにならない」もどかしい場面が交錯している構図だと思える。
 基本的にこのプログラムは、「大好きなチョコレートを食べたい、でも望むまま食べてはならない」というフラストレーションを歌っている。
 何ら深刻な事柄ではないが、しかしそのフラストレーションを抱えた少女の中では凄まじい嵐が起こっているのだ。

 これはチョコレートという悪魔的な甘味を前にした、少女の心と身体、或いは心の中で分裂した2者の対立を見せているのではないか。恐らく最も多くの人が納得出来る解はそうであると思う。
「だよね」「でもね」と歌で訴え、「お願いなんです」と懇願している相手は他者ではなく、自分自身(の良心)なのだから。
 MOAMETALとYUIMETALが異なる表情を浮かべる事が「アリ」になっている事も、これで納得する事が出来るだろう。



「C!I!O!(チェケラ)チョコレート」と歌い出してからは、フルに踊るのは二人に任せ、SU-METALは要所要所で合せるに留まる。
「チョコレート・チョコレート」の箱を想像させる両手の指で四角形を作る仕種は、今年のWorld Tourから改訂されて、大きく腕を伸張させる様になっている。

Square

 これらのパートに於けるYUIMETAL+MOAMETALのダンスはアイドル・ポップの典型、の様ではあるのだが、モーションのキーは徹底してリズムの裏拍に置かれており、単純な繰り返しも無い。
 更にBPMは非常識であり、このビートの八分裏拍を的確に捉え続けて踊る事は、既存のアイドル系振付けとは難度がまるで違う筈だ。倍速に早送りしているのに近い。
 この八分裏の食いのリズムで徹底されているのは、オケではなくSU-METALが歌う歌メロがそうなっている事に由来する。
 YUIMETALとMOAMETALはダンスで歌っているのである。

Heart2

 MIKIKO-METALの特徴でもあろうが、特にBABYMETALの振付けはリズムに乗って揺れ続けるところが無く、一つ一つのモーションはビシッと止められる。それを完璧に遂行するYUIMETAL+MOAMETALの演技はシャープな「キレ」をこれでもかと誇示する。

 この楽曲の歌メロは全てのフレーズが頭を食った符割で、実のところ正確に歌うのは難しい。Call & Responseでなかなか観客の歌声が揃い難い理由の一つでもあろう(この点でもメキシコの観客は見事だった)。
 YUIMETALとMOAMETALのモーションも裏拍かつ実際のトラックには無い音符も多く、更にMIKIKO-METALの特色でもある、非直線的な(私がエモーショナルと呼ぶ)動きが全身、腕の回し、腰の動きに複合して盛り込まれている。
 大きく腰から上をぐるりと回す振付けには、半拍前に逆ベクトルの予動がついて一層ダイナミックに見せる演出になっている。かつてのMOAMETALは、無意識でこうした動きをつけていた(現在はほぼなくなっている)。小柄な彼女が、自分の身体で最大限に動きを見せようという気持ちがこれを行わせていたのではないかと想像するのだが、MIKIKO-METALが逆に三人のシンクロでそれをフィードバック的に導入したのだ、と見えなくもない。

Cho

「チョ! チョ! チョ! 」と歌われる度にYUIMETAL+MOAMETALは、人差し指ポイントを提示し、このパート終わりでは「ずっきゅん/どっきゅん」同様に両の指を束にする。
 少しだけ攻撃的なこのリフは、「どうなの? どうなのよ??」と意思決定を迫っているのだと見える。 
 この「指さし」には、ほぼ必ずジャンプが伴われているのだが、飛ぶ→着地というプロセスは、『メギツネ』の様に厳密に制御されていない。BPMが速いのだから当然なのだが、その為に指さしは八分の裏の「タッタッタッ」というリズムであるのだが、全体を見ている我々には視覚的に「タッッタッッタッッ」と、少し三連ぽいリズム=シャッフルの感覚が生じる効果が出ており、グルーヴ感を生成している。

 MVについては後に送りたいのだが、先に触れておかねばならない事がある。
『ギミチョコ!!』のMVはライヴ映像の音声をCDのものに入れ替えて作られたものだ。ライヴは必ずやプリ・レコーディング(MR)を同期させるBABYMETALは、こうした作業は簡単に出来る――、というのは事実なのだが、どうしても私の目には、このMVの映像と音声は部分的に1~2 flame程度のズレが生じている様に見えてならない。
 YUIMETAL+MOAMETALの振付けに注視し続けると、裏拍リズムで踊る彼女達の動きがやや早く見えるのだ。
 武道館ライヴやファンカムではその様な事は無い。
 デジタルなのだから、頭さえ合せれば一発でシンクロするのが道理というものだが、実際にはこういう事は起こり得るものなのだ。

 YUIMETAL+MOAMETALはダンスばかりではなく、「感情表現」も担っている。
「心配なんです」「超ハッピーで」といった歌詞を、顔ばかりではなく全身で表現している。当然の様にこうした部分ではMOAMETALの表現の豊かさに目を奪われるのだが、それは映像を編集するエディターも同じなのだろう。YUIMETALがどんな表現をしているのかはなかなか映像では見られない。これは実際にライヴで見てみたいと思う個人的なポイントの一つでもある。

 1コーラス目が終わるやリフ頭に戻る。
 ここで三人は「よーし、食べちゃうぞ」と示威的にチョコレートを取り出し(昂揚感としてヒップが揺れる)、一つをつまみ出して口に入れると――、頭頂部から甘味の快楽が全身に伝わる――というドラマティックなシークェンスを演じる。
 やはりここでも最大の演技者はMOAMETALである。
 再び前傾姿勢のダンス・リフに戻って2コーラス目となる。

Paku

「Papa Rappappa」(歌詞としては記されていない)というスキャットは、音韻の直感通りラッパを吹くアクションで踊られる。
「Too too late! Too too late Too too P!P!P! (Please! Please! Please!) 」
 YUIMETAL+MOAMETALのここでのアクションは、「時間が無い」という切迫感(腕時計を見て慌てる)が演出され、感覚的に3連符的に細かく割られてツイン・テールを綺麗に揺らすが――
「Come on!」
 「来いや!」と挑発的に締めくくられる。

 シンセのリフに(ダル・)セーニョ(戻る)すると、回転グラインド系の冒頭振付けに再び戻る。しかしそこから直結するギターソロになると、YUIMETALとMOAMETALはステージ両端に向かって駆け出す。
 初披露時からギターソロのパートは観客を煽る演出になっていた。

 いつも私がゾクゾクする感覚を覚えるのは、客煽りが終わる絶妙なタイミングでYUIMETALとMOAMETALはSU-METALを頂点とするピラミッド隊形に戻り、すぐに三人がシンクロしてダンス・リフを再開するところだ。
 混沌と秩序が極めて音楽的に行き来する。

 CD及びMVでは、落ちサビ的にBメロが繰り返されるパートに繋がるが、ライヴではここでCall & Responseがインサートされる。
 最後のレスポンスに「Thank You!」と感謝したSU-METALは、ラストのパートを歌い出すのだが、バンドがフルになる直前の「Please!!」は三人が微妙に声の高低を変えて歌っている。
 多くの場合、最後のリフレインはYUIMETALもMOAMETALも歌っている様なのだが、フェーダーは下がっているライヴが多い。原盤がそういうヴォーカル・アレンジだからだろうが、個人的には最後は三人の歌を生かして欲しいと思う。

 このプログラムは三人の「お願い、ね?」という破壊的なポーズで締められる。

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 もう少しだけこの項、続く。



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コメント

あぁ! 文章を読んでいるだけで、まるで楽曲のパフォーマンスを見ているような
錯覚にとらわれました。さすがとしか言えないですね。
改めて、あの三人が、どれほどのレベルでアクションしているのかと。
ぜひいつかは、同じ空間で彼女たちのパフォをご覧になって頂きたいです。
OTFGKとはいえ、…ご利益はどうかと思いますが、2ch某板の某スレで、
狐神様にお祈りしておきます。

たまたま寝付けない事柄が有り、覗いてみたらNewエントリ。ありがとうございます。
読んでいるうちに航空母艦と戦闘機の関係を思い付きました。
あるいは猟師と猟犬というイメージ。
鷹匠と鷹なんてのもありますね。
コマンドの入力に対して確実に遂行し、そして必ず戻ってくる。
ユイモアがブレークした後、客席を煽り倒した後に絶妙に戻ってくる様は、熟練の手練れの業を見るような、ある種の感動が有りますね。

>>YUIMETALとMOAMETALはダンスで歌っているのである。

またツボを捉えた名言が。神バンドとSU-METALさんの「凄さ」については、素人目にもある程度は言葉を使って表現できるような気がしますが、YUI&MOAの「凄さ」というものが、なかなか上手く表現出来ず、人にBABYMETALを説明するときにいつも難儀しているのですが、このワンフレーズ、刺さりました。そして、ブログ主様の考察を拝読して、深く納得。

最近、他の類似的なグループなどが、BABYMETALを出汁に使ってプロモーションをやっているかのような様相が一部あるようですが、フロントの3人&神バンドのパフォーマーはもちろん、創作面、制作面、等含めて、まったくレベルが違うように想います。そういうPRのやり方は、「BABYMETAL」チームに対して失礼ではないかな?ということと、当のその「BABYMETALフォロワー」さんたち自身にとって、ハードルが上がってしまって気の毒なような気がします。

このブログでの論考を拝読する度に、なぜにBABYMETALがここまでの中毒性があるのか?の疑問が着実に解消してゆく想いです。

>ダンスで歌っているのである

この一文がすべてを物語っていますね

その昔曲がりなりにもバンド活動をしていて、口パクだのあてぶりだの蛇蝎のごとく忌み嫌っていた自分がPerfumeにはまったときに、口パクに抵抗を抱きながらいたった結論もこれでした

これぞMIKIKO振り付けの真髄で他の誰にも真似できないところ
そして、言葉が分からない外国人が日本語詞の曲にのめりこめる原因ではないかと思います

もちろんMIKIKO先生が振付ければ誰でも良いというわけではなく、それを表現しきれる依り代がなければどうにもならないわけですが

皆様がおっしゃっていられる通りの、
名言については、言うまでも無いでしょう。
ぱっと見、おそらくなかなか気づかない
正確なアクション、
そのダンスや表情に込められた意味、
言葉にしなくとも踊りで語る、
アーティスト、役者といっても差し支えない、
改めて思います。

ギミチョコ!には通常ではあり得ない超絶技巧の動作が超高速のパントマイムのように巧みに織り込まれているので、結果誰にも追従できない水準のダンスになっているのだと思います。

三人の卓越したリズム感と身体能力が高精度のシンクロナイズド・ダンスを可能にしているので、これを模倣することはかなり困難と思われます。
そう言えば、この手の集団舞踊にはグルジェフ舞踊団の神聖舞踊の影響を感じますが、そのエッセンスを水野幹子がニューヨークから持ち帰った可能性はあります。

久しぶりのプログラム分析ですが、これ、ただで読んじゃいけないブログのような気がします
AERAで連載したら毎週買うレベルっすね
でもチョコレートを食べたい女の子の気持ちをクソまじめに分析してるとこはちょっと引いて読むとかなり笑えます(もちろん良い意味で)
これからもお身体に留意して楽しいブログお願いします

こなか先生のBABYMETAL解体新書は英訳文にしてケラング誌に紹介されるべき内容です。
翻訳力があれば対訳して投稿したいくらいです。残念ながら自分にそれだけの能力がないことが悔やまれます。

無表情でロボットのようなダンスが面白いと人気だったwinkは、実は振り付けで精一杯で笑う余裕が無かったそうです

ギミチョコのカバー動画を見ると皆一様に表情を無くしていますが、BPM220のハイスピードダンスですから、そりゃそうなるだろうと思います

そんな激しいイントロ中に一人柔らかい笑顔という異質な信号を飛ばすMOAMETAL

MIKIKO氏は黒目の向きまで気にするそうですが、曲中の表情もある程度はMIKIKO氏の振り付けに含まれるのではないかと自分は思っています

 以前にも論考で触れられていましたが、
正にわれわれが求めて止まないのは3人の全身FIXの映像なんですよね。

BABYMETALは他のバンドに比べて豊富な映像のライブラリーがあるとはいえ、
演出としてのカット割りが、3人の『演技』の全てを収録する事を許さない訳で、
(…それが何故なのかはブログ主様には釈迦に説法というモノですが)
かつて同じ渇望を表明していたのが、やはりPerfumeのファンたちでした。

特にBR盤にはマルチアングル収録が可能なだけにその声も小さなものでは無かったし、
結局マネジメント側も〝Perfumeの振りマネ〟の流行がブレイクに一役買うに至って、
振り付け練習用の映像を出したりもしたのですが、
本格的マルチアングル収録は未だ実現していません。

舞台やステージのパフォーマンスの映像収録では付きまとう問題ですが、
国内の人気の底上げにも若年層ファンのコス&振りマネmovementは、
必ず求められるのではないか、その為にも、
マルチ収録ソフトは大きな武器になるのでは?
という思いはずっと私の頭の中にあります。

とはいえ、MIKIKO流各派の中では「静」と「美」のPerfumeですら、
玄人の踊り手たちも再現に手を焼いた訳で、
まして「動」と「速」のBABYMETALでは?
…いやいや、件の幼きYUIのエピソードよろしく、
3人のコンサート会場で無心に踊る少女たちの中から、
必ずや未来の学院生が現われて、とは病膏肓に入る父兄の妄想か。

 ZEPP 2F席では20倍は下らんでしょうなぁ、
~狐どころか狸にでも祈りたい心境death。
長々と書くから若いのに嫌われる。反省 〃 。

楽しく読ませてもらっております。
BMにおけるMIKIKO先生の存在はほんとにかけがえのないものですね。
歌詞・曲・振り付けは何度も練り直され同時進行で組み上げられていったものと思いますが、"あたたた"はまず振り付けのインパクトから始まったと推測します。
比喩については「歯痛」など諸説ありますが、私は「チョコのハイ・スイート・カロリー攻撃」が一番しっくりきます。
こういった味わえるギミックの豊富さもBMの良さのひとつですね。
そのためにも、ORIONAE-METALさんの言われるマルチアングル収録、ぜひ実現して欲しいです。

もう蛇足の蛇足なんですけど

ほかのライブ映像ではあまり観ないように想うのですが、ソニスフェア 2014公式の映像は、後ろから、サイドから、と多くのカメラ視点で見せてくれます。ギミチョコの2コーラスめのBメロ。1:35ころ、短い時間ですが、舞台に向かって左サイド(上手)側カメラの映像がありまして・・・Yui-Moaの「箱を想像させる両手の指で四角形を作る仕種は、今年のWorld Tourから改訂されて、大きく腕を伸張させる様になっている。」のところのダンスの、横からみた姿形のあまりの美しさかっこよさに、30秒ほど呼吸するのを忘れました。
 

先生の「YUIとMOAはダンスで歌っている」の視点に立つと、ではダンスにもサビがあるはずだとの思いに至るのですが

ギミチョコ!の場合には全編がサビの連続のように見えてしまいますから、やはりこの楽曲はBABYMETALのプロモーション用作品として作られたのだと思います。

後で気付いたことですが、YOUTUBEに公開されている公式動画とSu聖誕祭のDVDとでは使用されるカットがかなり違います。
同じシーンと思えないほど三人の印象は違うので、YOUTUBE配信用に新たに編集し直しているのではないかと思います。

個人的には無料で見れるYOUTUBE動画の方がはるかに魅力的な編集になっていると感じました。

プロデューサーはこの楽曲の編集にかなりの時間推敲を重ねて仕上げたのではないかと考えています。

ギミチョコのMVはライブ映像と観客の入ってないリハ時の映像をミックスしているはずです

> YUIMETALとMOAMETALはダンスで歌っているのである。

他のバンドと違って2名の「巫女舞」を入れたのはBABYMETALにおける発明だと思う。ただのダンスではなく、日本独特の「舞い」「踊り」や「合いの手」「掛け声」も挿入されて、観客も一緒に楽しめるようになっている。これは、西洋の「オペラ」というよりは、「歌舞伎」に近い。まるで、舞台の演奏者と聴衆が一つになって、創り上げている「総合芸術」のようだ。

もっとはっきり言えば、日本の「お神輿」を担いで騒ぐ、「祭り」「神事」に似ている。御神体は「SU-神」で、2対の「ケルビム」天使(ユイモア)が守っている。その御神輿を担いで、我々は熱狂しているのである。祭りだワッショイ♪ ヨッコラショ♪ 

ギミチョコの主題からはズレますがダンスのキレに関しては神楽や祭囃子の動きを想起させてくれるのは確かです。
海外ファンは知らないでしょうが、茨城県の石岡囃子などでは山車の舞台で狐に扮した演者が二~三人で激しく踊るものがあります。この新馬鹿という名前の演目は歌舞伎さながらにド派手な衣装に狐面を付け長い髪を振り乱して妖しく躍り狂い続けるものですが、
こうした伝統舞踊のリズムのキレは日本人の深層無意識に刻み込まれているので、メロディは違っていてもベビメタの動きが自然に心に響いて来るのだと思います。

「YUIMOAはダンスで歌っている」。そうだ、そうだったのだ。CDアルバムのUK盤を購入したが今一物足りなさを感じていた。やはり「音」だけでBMを理解するのは無理なのだ。「音」を聴きつつ脳裏の映像で補いつつ感じ取っている。BDやYouTubeの動画から入ればまだしも、CDから入るのは不可能だと思う。それは「YUIMOAはダンスで歌っている」からだ。それが欠落すれば成り立たない。この言葉で感じていた物足りなさが一気に腑に落ち氷解した。言葉の力、文字の力を改めて思い知らされました。その裏にある貴方の深い知性と高い感性に感銘を受け続けています。口下手で済みません。

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