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2016年9月

2016年9月28日 (水)

「BABYMETAL試論」正誤表

 こうしたものをブログに上げねばならないのは本当に恥ずかしい事だと思っている。
 購入された方々には伏してお詫び申し上げます。

 正誤表は以下の通りですが、PDFはこちらから(葉書サイズで印刷してください)。


 尚、10月3日の円堂都司昭さんとのトーク・イヴェントにて、ご来場された方には特製限定正誤表(は、恥ずかしい……)を配布させて戴きます。




  • P.8 L.21-22    SU-METALは12歳、YUIMETALとMOAMETALは10歳
  • P.14 L.10    しかし、今は違うのだ。→ もうそれだけの存在ではないのだ。
  • P.15 L.14    何とかなるレベル → 何とかなるレヴェル
  • P.33 L.26-27    以外では → 以外の 楽曲は → 楽曲群は
  • P.36        頭の小見出しトル
  • P.62 L.12    観衆を圧倒した → 観衆を熱狂させた
  • P.90 *4        DJ TEKINA → DJ'TEKINA
  • P.96 L.29    姫に使える → 姫に仕える
  • P.101 小見出し    【付記】 → 【初出時の付記】
  • P.129 L.4    その前を → その前後を
  • P.190 L.14    抵抗を覚えたる時 → 抵抗を覚える時
  • P.339 L.4    言語を越えて → 言語を越えた


 という事で東京ドームからもう一週間も経ってしまったのだが、何かまだ落ち着いて振り返る気分にもなれないでいる。
 昨年の横アリは一日しか行っていない事もあるのだろうが、ここまで尾を引きはしなかった。

 BABYMETALは、東京ドームをファイナルとする3回目のツアーで、20カ国弱を巡り累算45万人を動員したと公表された。勿論これにはフェスに来た観客数全般も含められている。
 それにしても途方もない数字だ。
 過日、Live Nationの総帥を追ったドキュメンタリ映画「アーサー・フォーゲル~ショービズ界の帝王~」をDVDで観た。80年代後半以降のストーンズ、U2、The Police再結成ツアー、レディガガのツアーを仕切っている“大物”プロモーターなのだが、世代交代する前代に音楽興行の帝王だったビル・グレアム(そう言えば今年BABYMETALはThe Fillmoreでもライヴをやっていたなぁ)がいかにもな人物像だったのに対して、フォーゲルというカナダ人は何ら大物さを感じさせない、一見控えめに見える人物像だった。
 U2のツアーは世界で700万人を集めたというのだが、BABYMETALの45万人という数字を聞くと、「そんなものか」とすら思ってしまうのが恐ろしい。
 まあ数字のマジックではあり、実態は勿論次元が到底異なる。

 

 ここからは余談。
「Windowsの更新に失敗しました。構成を戻しています」という表示のまま、自宅マシンが頻繁に10時間近く固まる症状がここ2ヶ月程続いている。アップデートを拒否したWindows7機なのだが、4年なのでもう見切るしかなかった。
 ちなみに自宅用マシンの使用リソースの内訳約70%はBABYMETAL関係のリソース収拾。
 そこそこマルチメディアに強いテキスト入力機として今回選んだのは、OMEN by HP 15-ax000 というゲーマー用PC(HPに買収されたVoodooPC)。いやもう自分でもどうかしているとは思っている。選んだ理由は勿論色味。怖いなぁ、刷り込みって。

 

Omen15

2016年9月23日 (金)

東京ドーム観戦記

Corset

 私はファンクラブ抽選で二日とも外されてしまったのだけれど、友人が幸い当選してくれたお陰で、二日とも観る事が出来た。
 ドーム規模なのに外れるなど受け容れ難かった(何の為の登録だ)が、ライヴが近づくともう落ち着いてはいられなかった。

 開演直前の前説アナウンスで、二日かけて1枚目と2枚目のアルバムの全曲を、被りなしで全てを披露するという宣言がされると、誰もが二日来られる訳では無いのにとも思った。
 掛け値無しに5万5千人を二日集めるというこのライヴは、セットリスト以外については概ねがBABYMETALのルーティンなライヴであった。勿論ステージセットは弩級なものだったし、3人のパフォーマンスはやはり普通のライヴよりも昂揚していた事に疑いはなかったのだが。

 1日目は内野ではあるものの後方。二日目は外野レフト後方だけど前日よりはアリーナに近く、席としては共に悪かった。尤も8割の観客にとっても良い席ではなかっただろう。アリーナ客はステージ構造体の天頂に立つ3人は目視出来ない。
 円形ステージは多層になっており、並ぶ3人の姿は幾度か一周して、全方向に幾度かは向く(かなり速度があるので、相当な遠心力が掛かっていた筈だ)。
 来た人全てを愉しませようという意図は判ったし、配慮も感じた。
 しかし華奢な少女達は遥か遠くにいるという距離感ばかりが感じられた。
 円形ステージ上方には素晴らしい画質の4面構成の筒型モニタがあって、やはりその映像が頼りとなってしまう。

 両日共にライン・アレイ(スピーカー)の近くで、このスピーカーの指向性は極めて優秀だった。ドームという特性からだろう、低音が控えめの出音であり、帯域バランスも良かった。ドラムが心地よく響いていたし、ギターのリフもはっきり聞こえる。ただどうしてもモノラル音像になってしまう。また、スピーカー側の耳はやはり痛くなりそうだったので、両日共に片耳にイヤープラグを少し浮かせ気味に入れて、これで丁度良かった。

 天気は想定し得る中で最悪の二日だったし、11万人には色々な我慢を強いるイヴェントであったと思う。しかし東京ドームの係員による、終演後の観客の送り出しは極めてシステマティックに統制されており、非常に感銘を受けた。
 サポートアクト無し、モッシュも出来ず、1時間半弱だけのショウ。

 それでも、来た人の多くは満足しただろう。それだけのものになっていた。その事に率直に感銘を今尚受けている。


 1日目「Red Night」は、『Road of Resistance』始まりで『THE ONE』締め。チョイスとしては2枚目が多めなセットリスト。
『Tales of The Destinies』が初披露されたのが何よりも印象深い。
「(この曲を)どうライヴでやるのか想像つかない」とSU-METALはかつて述べていた。
 しかし神バンドによる演奏は既にしてこなれており、変拍子やテンポチェンジなどもナチュラルに聴かせるものとなっていた。3人はもう慣れており、至って普通の曲だと言わんばかりに歌い、踊ってみせた。
 ただ初演ならではなハプニングではあろうが、SU-METALのヴォーカルは終盤、「あ、ヤバい」という顔を見せた直後に声が裏返った。まあこれくらい起こってくれないと、ライヴ感が薄くなる。

 横アリ二日目程の完璧さではなかったが、SU-METALのヴォーカルはすこぶる調子が良く、5万5千人をたった1人でも圧倒する。
 ラストの『THE ONE』では、YUIMETALが感極まっている表情をしていた。
 ただ、やはり私は個人的にこの幕引き方があまり好きではない。
『Red Night』は、充分に満足は出来たが、しかし何か物足りなさを感じたのも事実だった。

 二日目『Black Night』は『BABYMETAL DEATH』始まり。やっぱりこれだよなぁと思った。
 最初にテンションが上がったのは、序盤にギタリストの1人がStrandberg BORDENを弾いている事に気づいた時。「Ledaだ!」
 私は今回のドーム公演で、スペシャル・プレイヤーの登場を勝手に望んでいたのだが、まさに正攻法はこれであった。トレブリーなトーンは藤岡幹大とは全く異なる個性で、これは愉しかった。

 実のところ、『No Rain, No Rainbow』についてはあまり思い入れがなかったのだが、この日の『No Rain』はSU-METALが良かったのは当然として、音源でもギターを弾いているLedaが大村孝佳と共にソロを弾くのが観られた事もあり、実に心に染みた。
 そして『紅月』だ。数十回以上聴き続けたこの曲だが、初めて目の奥が熱くなった。SU-METALの憑依度はかつて観た事が無い程だった。
 続いて、再演を諦めていた『おねだり大作戦』である。前日の紙芝居では「もうおねだりは決してしません」と言っていたくせに(Wembleyの完全流用)。
 もうこれでこちらのテンションはMAXになったが、BABYMETALはそこから本当にノンストップでラストまでやってしまった。
 これまでも「ノーMC、ノンストップ」は貫かれてきたものの、Black Nightの中盤以降は本当に曲間が無かった。3人の移動分だけである。
 それなのに『ヘドバンギャー!!』では二箇所ともYUIMETAL+MOAMETALは大の字ジャンプをやったのだ。
 ラストは当然『イジメ、ダメ、ゼッタイ』。紙芝居のナレーションは今年新録されている。SU-METALの英語発音はもうほぼネイティヴに近い。
 アリーナエンドに伸びた花道を、YUIMETALとMOAMETALは全力疾走で中央ステージに駆ける。
 完全燃焼した。ステージも客席も。

 二日でセットとしての東京ドーム公演は、最終的には極めて満足度が高いライヴだった。
 もし『Red Night』だけしか観られなかったとしたら――。
 いや、今はまだあの二夜の熱を抱いていたいと思った。
 4日経ってもまだ、その熱は残っている。腰痛も続いているのだが……。



 さて、またも長らく無沙汰をして大変申し訳ありません。
 出版した事で、まるで人前で全裸になったかの様な自己嫌悪があり、体調不良に陥り、ついでにウチのネコまで片眼が悪くなり、更には自宅用PCまでも不調になったという負の連鎖だった。
 本については、極めてケアレスなミスがあり、御指摘された以外にも見逃した部分が多く、これもまた自己嫌悪の元となっている。重版分は修正しているが、近い内に本ブログで正誤表をアップしますので暫くお待ち下さい。

 そして、出版記念イヴェントを今頃になってだが、やらせて戴く事になった。
 文藝・音楽評論のプロ、円堂都司昭さんとのトーク・イヴェントを10月3日に、下北沢の本屋B&Bにて行う。
 初対面なので、怒られに行く様な気分なのだがw、しかしプロの談話は私も是非伺いたいところだ。
 よろしければお越しを。詳しくはこちらへ。

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